治療方針
☆ 10年先を考えた治療
痛んだ歯を治療する際、まずどういう治療をすれば、将来にわたってお口の健康が保たれるかを考えます。痛む歯だけを診るのではなく、口の中全体ひいては全身状態から原因を探り、治療・指導します。そして食生活や生活習慣の問題点をみつけて、長期的視野に立ったむし歯や歯周病の予防をしていきます。
☆ なるべく削らない。極力神経は取らない。
若い人にあっては、外観は変わらなくとも歯は成長中です。若い人の歯を大きく削って硬い金属を入れたりするのは、歯の成長にとって好ましくはありません。
☆ 咬み合わせを変化させるようなことはやらない
治療する際、その治療がお口全体にどのように影響するのかを考えます。冠やブリッジを入れる場合は歯に負担のかからない望ましい咬み合わせを作ることが大切で、歯に負担のかかる力が発生したり、食いしばりをしてしまうような咬み合わせを作らないようにします。
☆ 歯にやさしい治療を心掛ける
保険で使用する金属は、歯より硬い素材なので、なるべく使わないで済むような治療を考えていきます。セメントなども長持ちするものを使用します。
治療の考え方
皆さんはなぜむし歯になってしまうのかと考えていますか。治療したばかりなのにすぐむし歯ができてしまう人や同じ側の歯ばかりが悪くなってしまう人もいるのではないでしょうか。歯が悪くなってしまうのには、人によって様々な原因があります。その原因が解決しないままでは、歯が悪くなるのを止めることはできません。
一見むし歯がないように見えますが 実際には小さな方の歯がむし歯になっています
これは小さな方の歯の大きな方の歯に接する所がむし歯になっていて、接している大きな歯はむし歯になっていませんでした。なぜ両方の歯がむし歯にならなかったのでしょうか。このような見えないところ(隣接面)にできてしまう
むし歯は、よく歯磨きをしても糸ようじを使っても完全に防ぐことはできませんし、キシリトール入りのガムで予防できるものではありません。
このケースは歯の根元がむし歯になっています。むし歯になってしまったのは犬歯といって、歯周病になってもお口の中で一番長持ちする根の長さが一番長い歯です。そんな強い歯でもこの一本だけがむし歯になってしまう原因があるのです。歯磨きだけでは防ぎきれないのです。歯磨きが不十分でむし歯になってしまうのであれば、前後の歯や上の歯の根元もむし歯ができてしまいますが、むし歯にはなっていません。
このように皆様が持っている情報だけでは解決できないような、むし歯や歯が悪くなってしまう原因があるのです。当院では、むし歯や歯周病対策として生活習慣、姿勢の問題や食生活も含めて、様々な情報を提供しています。